アレルギー外来
アレルギー外来

小児期に発症するアレルギー疾患の最初の症状として、赤ちゃんの湿疹があります。すぐに消失するような乳児湿疹の場合は心配いりません。しかし、何か月も続いている場合や、肌が安定しない場合、真っ赤でざらざらとしている場合、黄色の分泌物が出ている場合は、アトピー性皮膚炎の初期症状の可能性があります。月齢が進むにつれて、かゆみを伴うアトピー性皮膚炎に進行します。生後5~6か月から始まる離乳食では、食物アレルギーを認めることがあります。食べた直後に顔に湿疹が出て、全身が真っ赤になったというようなエピソードを聞いたことがあるかと思います。
1歳前後になると、ご兄弟からの感染や集団生活の開始をきっかけに呼吸器感染症にかかる機会が増えます。これにより、咳や呼吸の際にゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴(ぜいめい)がみられることがあります。この症状が繰り返されることで、幼児期や学童期に気管支喘息として発症することがあります。小学校入学前後のころからは、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎などが増加してきます。いつも鼻をすすっている、鼻血がよく出る、目を掻くなどの症状が出てきます。もちろん花粉症を認めているお子さまも多く、昔より低年齢化が進んでいます。ひとたび発症したアレルギー疾患は、簡単に治る可能性は低く、一生続くこともあり得ます。いくつかのアレルギー疾患を持ったまま“大人”になってしまいます。
アレルギーを起こしやすい体質(アトピー素因)で生まれたお子さまは、アレルギーのさまざまな病気が次々と連続して現れる現象を、あたかも行進していることにたとえ、アレルギー・マーチと呼びます。一人のお子さまの成長と病気の進展具合を、一連の流れで把握して、一元化した診療を行うことが大切になります。アレルギー専門医は一つの疾患を見るだけではなく、総合的に診療を行う専門医であります。
具体的な診察の内容としては、アレルギー疾患の原因物質となるアレルゲンを正確に特定することが第一歩です。それぞれの疾患を、検査や臨床症状に基づいて正しく診断することが、適切なケアと治療につながります。現在かかっている疾患をしっかりと治癒させることが大前提ですが、やはり現代の医学では難しい場合もあります。今より少しでも改善させることと、少しでも悪化させないようにすることが、とても大切なことです。そして、将来に新たなアレルギー疾患が発症しないように予防することにも力を入れます。お子さまが、現在抱えている疾患と、将来発症する可能性のある疾患を見据えながら、お子さまが明るい未来にむかって元気に成長できるような、そんな治療をご提供したいと思い、日々のアレルギー外来を行っております。
アレルギー疾患は慢性疾患です。慢性疾患とは、時間をかけて発症し、経過も長期に及ぶ疾患のことを指します。お子さまとご家族の負担に思いをめぐらせ、そのご苦労に寄り添い、ご家庭でのご負担をすこしでも軽減できて、よりよい治療が選択できるように、クリニックのスタッフがチームとなって、一緒に最善策を考えていきます。大切なお子さまのことを、おひとりで悩まず、まずはご相談ください。私たちもチームの一員として、保護者の方と一緒にお子さまにとって最善の方法を考えていきます。
当院は、子どものアレルギーに関する専門知識と指導技術を持った、認定資格を保有しているアレルギーエデュケーターの看護師が在籍しています。ほかのスタッフも、長年、小児のアレルギー疾患に寄り添ってきた経験豊富な看護師です。どんなことでもご相談いただき、一緒に解決策を見つけていきましょう。
共働きでお忙しい保護者の方のことを考え、今まで鈴木のアレルギー外来通院歴のある方は、一般小児科外来中でも受診していただけるようにしています。
感染対策のため感染症と非感染症の待合いは別にしていますので安心してご来院ください。ただし、待ち時間が発生してしまう場合がございます。あらかじめご了承ください。
▼疾患名をクリックすると詳しい説明をご覧いただけます。
以下のように分類されています。
一般的に“食物アレルギー”と呼ばれているものです。
食べ物を摂取した直後から2時間以内に症状が現れる食物アレルギーのことを指します。体内で特定の食品に対する抗体(IgE抗体)ができてしまうと、その食品が体内に入るとすぐに抵抗する反応が起こります。その時に同時に現れる症状をアレルギー症状と呼びます。最も多いのは湿疹などの皮膚症状ですが、ほかにもさまざまな症状が現れることがあります。重症の場合にはアナフィラキシーショックを起こすこともあります。
赤み、かゆみ、湿疹、蕁麻疹、灼熱感
目の充血や腫れ・かゆみ・涙・くしゃみ・鼻水・鼻づまり・口のかゆみ・喉のかゆみやイガイガ感・かすれた声・息が吸いにくい
咳・ゼーゼーする・呼吸が苦しい
吐き気・嘔吐・腹痛・下痢・血便
頭痛・ぐったりする・意識障害
血圧の低下・手足が冷たくなる
乳幼児に多い⋯鶏卵、牛乳、小麦、
学童期以降⋯甲殻類(カニ、エビ)、魚介類、そば、ピーナッツ、くるみ、カシューナッツなど
食物アレルギーは、原因となる食物やその病型によって、どれくらい早く改善するかが変わります。それを理解することは、お子さまの食物アレルギーをどのように対処するかを考える際の大切な要素です。小さいときに発症する卵、小麦、乳アレルギーの場合、3歳までに約50%が治るといわれています。そして、小学校にあがる頃までには、約70%~80%の子どもたちが治るといわれています。20%程度は治りきらず、成人まで持ち越す場合があります。ピーナッツやそばのアレルギーは自然に治ることが少ないとされています。
重い食物アレルギーの症状が出るお子さまは、治るのが難しい傾向にあります。また、発症時期も大切で、乳幼児期に早く発症したものはわりと早く治りますが、幼児期後半や学童期になってから発症した場合は治りにくいといわれています。
正確な原因食物の診断
血液検査の値は参考値なので、それだけで判断することはできません。数値が低くても重症の症状が出ることもありますし、逆に数値が高くても少しずつ段階を踏むことで摂取可能になることがあります。問診や血液検査など総合的に判断しますが、最終手段として判断できるのは食物負荷試験です。そこで、どの食物をどの程度摂取すると症状が出るのかを判断します。
必要最小限の除去
必要以上に多くの食品を制限すると、成長期にあるお子さまの栄養バランスが低下し、制限による生活の質(QOL)の低下につながることがありますので、食品の除去は最小限にする必要があります。食べても問題のない食品や量を正確に判断して、それらは日常生活ではしっかりと食べていくことが大切です。具体的に日々の食生活での工夫をご提案いたします。
この治療では、耐性獲得(食べられるようになること)を目指します。言い換えると、「食べられる量を見極めて、安全に食べ続ける」という管理方法です。お子さまのアレルギーのレベルに応じた、適切な量(食物負荷試験で安全が確認された量)の摂取を継続することで、予後が改善されることが報告されています。
この治療に長い年月をかけておられるお子さまと保護者の方が大勢いらっしゃいます。今まで一緒に治療を継続してこられた保護者の方々とは、これからも一緒に治療を継続して、少しでもお子さまの食物アレルギーが治癒の方向に進むようにと診療してまいります。
軽症、中等症、重症に分けて出現するアレルギー症状を理解していただき、それぞれの重症度に応じた対応をお伝えします。具体的には軽症では抗ヒスタミン薬の内服、中等~重症の場合は内服した上で医療機関を救急受診してください。エピペンの処方や使用方法の指導も行っています。
家庭や集団生活では、提供する食材を間違えないことが最も重要です。食品表示の確認、2人以上で確認するなどの注意点もありますが、まずはルール作りが必要です。
誤食はいつ起こるかわかりません。その可能性を想定し、発生した際の対応マニュアルを作成し、遵守することが大切です。ご家族、教員全員で共有しておくことが大切です。
当院では、集団生活での誤食時対応、事故発生リスクを減らすための工夫、エピペン講習会などにも力を入れていますので、ご依頼いただければお伺いします。
特定の食品を摂取してその後に運動をすることで、全身のアレルギー症状であるアナフィラキシーを発症する病気です。食べただけ、あるいは運動しただけでは発症しません。食後2時間以内に運動をして症状が発症することが多いといわれていますが、4時間後まで注意が必要な場合もあります。
初めての発症が10~20歳代で、原因食品は小麦、甲殻類、果物、ナッツ類があげられます。運動中や運動後に、皮膚症状(ほぼ全例)、呼吸器症状、ショック症状が出現します。運動負荷が大きいサッカーやドッジボール、ランニングが多いですが、散歩や入浴で発症している例もあります。半数以上の症例で再発を経験し、頻回に発症する場合もあります。一方で、食物摂取と運動負荷が重なっていたとしても症状が出る場合と出ない場合があるのも特徴です。
万が一発症した場合は、救急要請を必ず行ってください。診断は、詳細な問診に加え血液検査や専門施設での特殊な負荷試験があります。エピペンを所持しておくことがおすすめです。
診断後の生活では、原因食品を摂取した場合は、運動や入浴(軽い運動を含む)を控えること、運動前には原因食品を摂取しないことなどの注意が必要です。学校給食後の昼休みや午後からの体育授業で発症することも多く、学校教員との話し合いも必要となります。
花粉症のある人が、生の野菜や果物を食べた直後に、口やのどに症状が出るアレルギー症状のことです。花粉症と食物の中のタンパク質の構造が似ているため、体が誤って反応(交差反応)してしまうことが原因です。症状としては口の中や舌、唇のピリピリ感、かゆみ、腫れなどがみられ、耳の中までかゆみが出る場合もあります。
多くは数十分以内で消失しますが、全身症状もまれに起こることが報告されています(カバノキ科花粉―豆乳、ヨモギ花粉―スパイスなどでアナフィラキシーに至ることが報告されています)。口腔内の症状が続く場合は抗ヒスタミン薬を内服します。現在も治療法が見つかっていないため、治療の基本は原因食品を避けることです。加熱したものや加圧された缶詰は食べられることがあります。きちんとした診断をご希望の方は、アレルギー外来をご予約ください。
ラテックスフルーツ症候群とは、天然ゴム(ラテックス)に対するアレルギーを持つ方が、特定の果物にもアレルギー症状を起こしやすくなる状態を指します。ラテックスアレルギーのある方の30~50%に認められます。ラテックスに含まれるアレルゲンと、いくつかの果物に含まれるタンパク質が似ているため、体の反応が間違えて起こす交差反応が起こることが原因です。医療従事者、介護職、清掃業など、ラテックス手袋を使用する機会が多い方に比較的多くみられます。
特に関連が強い果物:バナナ、アボカド、キウイ、栗
関連がみられることがある果物:パパイヤ、トマト、メロン、パイナップル、桃、いちじく
※すべての患者さまが起こるというわけではありません
果物を食べた直後〜数分以内に以下の症状が出ることがあります。
ラテックス手袋使用時に症状が出る方は、果物摂取時にも注意が必要です。
診断は、問診や血液検査、皮膚テストなどで行います。
アトピー性皮膚炎とは、かゆみを伴う湿疹が出たり消えたり、あちこちに出現してくる慢性的な湿疹のことです。免疫系の異常と皮膚のバリア機能の障害が複合的に関与する慢性疾患です。さらに遺伝的要因、環境要因、アレルギー素因など複数の要素が関与しており、お子さまによって症状や重症度が異なることが特徴です。症状の現れ方は年齢によっても異なります。正確な診断を行い、適切な治療計画を立て、長期の治療と管理が必要になる疾患です。
頬を中心とした顔や頭皮がカサカサして赤くなります。ひどい場合は首、胸やおなか、腕や足にも広がります。ジュクジュクとした湿疹が出現し、黄色の分泌物がみられる場合もあります。
顔の湿疹は減りますが、首、ひざやひじの内側、鼠径部、手首や足首に湿疹が生じやすくなります。湿疹を繰り返し、掻きすぎると、皮膚が分厚くなる苔癬化を起こし、色素沈着やかたまりの湿疹の痒疹結節を生じることがあります。
顔や頸部を中心に胸、背中などの上半身の湿疹が目立ちます。四肢を中心に痒疹が多発することもあります。
顔、首、手足の伸側に多く見られます。
診断基準
現在、日本の診療で主に用いられている診断基準には、日本皮膚科学会診断基準・UK Working Party基準・Hanifin&Rajka診断基準の3つがあります。
生後すぐから少しずつ進行して、診断を受けることが多いですが、3歳以降で発症することもあります。学童期や思春期で発症することもあります。成長とともに軽快することもありますが、治らずそのまま成人期まで残る場合もあります。
皮膚は外からの刺激やアレルゲンの侵入、水分の蒸発を防ぐためのバリア機能の役割をしています。先天性の皮膚バリア機能の低下により、皮膚が乾燥しやすくなり、刺激やアレルゲンが皮膚内部に侵入しやすい状態になります。
皮膚局所で起こる免疫応答の調節異常が認められます。本来は過剰に働いている免疫は抑制されますが、アトピー性皮膚炎ではそのバランスが崩れた状態になっています。サイトカインという物質が過剰に生産されていることで、皮膚局所で免疫異常が起こり、これがアトピー性皮膚炎を発症しています。IgE産生の亢進、皮膚バリアがさらに低下などが起こり、強いかゆみや炎症が引き起こされます。
当院では、治療の3つの原則を中心にアトピー性皮膚炎の治療を行っています。
ご自宅でできる大切なケアです。毎日丁寧に続けてください。
思わぬ落とし穴、楽できるポイントなどがありますので、ぜひ当院のスキンケア講習会にもご参加ください。
当院では、プロアクティブ療法を取り入れてアトピー性皮膚炎の炎症をしっかりと抑え、安定した皮膚状態に近づけます。急性期の湿疹やかゆみが強い状態の皮膚炎をしっかりと抑え込み(寛解導入)ます。その後はさらに湿疹がない状態を目指す必要(寛解維持)があります。
見た目の湿疹を治すだけではなく、皮膚表面の下に残る炎症も抑え込みますので、きれいに見えてからも治療が続きます。
これまでは、湿疹が出た時だけ塗るリアクティブ療法でしたが、それに比べて皮膚炎の再燃を予防することが可能になっているのがプロアクティブ療法です。
皮膚バリア機能の弱さという遺伝的背景を持っている場合は、完全に治すということは難しいですが、きれいな状態を長く保つことができる治療法です。
治療薬はステロイドが基本ですが、現在はさまざまなお薬が開発されてきています。重症度や安定度に応じて薬を使い分けていますが、ご不安なことなどがある場合はご相談ください。
気管支喘息は、息をするときの空気の通り道である気管がアレルギー性にただれて過敏になり、発作的にゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難、夜間の咳などが起こる病気です。この状態を喘息発作といい、明け方や天候の変化、タバコの煙やダニなど、さまざまなことがきっかけとなり喘息発作が出ます。そして、喘息の発作が何度も繰り返されると、気道に傷が深くついてしまうと、元に戻らなくなる場合もあります。元に戻らない気管で成長すると、呼吸すること自体が難しくなります。
乳児期の風邪の代表的な原因ウイルスには、ライノウイルスやRSウイルスがあり、これらの感染を繰り返すと喘息を発症しやすくなるといわれています。小児では、1歳前後から繰り返す咳やゼーゼーする呼吸、不機嫌、抱っこしないと眠れないなどの症状から始まります。気管支喘息は、小学生で7~10%、中学生で5~10%にみられると考えられています。
そのため、喘息は早く見つけてあげて、正しい診断に基づいた治療を早く始めることが大切です。疑わしい症状がある場合は、お早めの受診をおすすめします。
喘息は治るという表現ではなく、寛解という言葉を使います。発作が全く出ずに、薬も不要になる状態のことをいいます。症状が全く出ず発作も起きない状態を作ることや、日常生活もスポーツもしっかりと楽しめ、ぐっすりと眠れる生活を送れることがゴールですので、気管支喘息のお子さまは、その状態を目指します。成人後に喘息がよくなるかどうかは、学童期までの喘息コントロール状態に依存するという報告もあります。気道の炎症をしっかり抑えて、発作がない状態を続けていくことが大切です。
症状や検査から重症度を判断し、一人ひとりにあった治療プランを考えます。お薬ばかりではなく、アレルゲン(ぜん息をひどくする物質)に対する対策、生活習慣の見直しなど、さまざまな角度から治療プランを考え、定期的な診察、必要な検査を行いながら、お子さまが元気に成長できるようにサポートさせていただきます。
2歳くらいのお子さまは気管や気管支が細く、風邪が引き金となって喘息のような「ゼーゼー」が出ることもよくあり、一見しただけでは、風邪と喘息発作の区別が難しいといえます。幼児期の喘息はゼーゼーといった喘息のエピソードを複数回(3回以上)繰り返すことが多いので、その特徴を確認することで見分けられます。診断では聴診器での診察が最も大切ですが、血液検査や呼吸機能検査なども行います。気管支拡張薬によって症状が改善し、喘息治療薬の効果が認められる5歳以下のお子さまを乳幼児喘息と診断します。なお、小児の喘息は、6歳までに約80%が発症するといわれています。
気管支喘息のガイドラインに基づいて正確に重症度を判定し、適切な治療ステップを行います。治療の柱は、薬物療法や環境整備(悪化因子への対策)などがあり、お子さまに合わせて実施します。
主に新生児~乳児期早期に発症する、消化管アレルギー疾患のひとつです。
比較的稀な疾患ですが、近年増加傾向にある疾患です。発症した場合は、早期に適切な診断と管理が必要です。この疾患は、特定の食物たんぱく質に対する免疫反応により、胃腸系に症状を引き起こすことが特徴です。
摂取後1~4時間後に繰り返す嘔吐、顔色不良、活気不良、脱水などが起こります。ふつうは蕁麻疹や呼吸器症状は見られないことが多いです。
下痢(血便の場合も)、嘔吐、体重増加不良、下痢と便秘が交互に現れることがあります。
※基本的には、皮膚症状がないこと、血液検査では陰性のことが多いのも特徴です。
日常生活では、基本的には原因食品の完全除去が必要になります。適切な管理のもと、半年~2年の間で症状消失していることを確認するための食物負荷試験を計画します。ご家庭では、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患をしっかり管理すること、不必要な食品の除去はしないことなどがあります。
―食べた後に嘔吐を認めたとき―
3回未満の嘔吐の場合はおちついてご自宅で様子観察でも大丈夫です。経口補水液を少量ずつ摂取させてください。
嘔吐が頻回、元気がない、顔色が悪い、などの時は救急要請してください。
アレルギー性鼻炎は、喘息やアトピー性皮膚炎などに合併することの多い疾患です。主な原因は、ダニ、ハウスダスト、花粉(スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、ハンノキなど)、ペット類(ネコやイヌの抜け毛やフケ)などです。
近年は発症が低年齢化しています。保育園などに通いはじめて間もないお子さまの鼻水は、ほとんどが風邪によるものですが、ある程度集団生活を経験した後でも透明な鼻水が止まらない、鼻がつまる、鼻血がよく出る、くしゃみが多いなどの症状があればアレルギー性鼻炎が疑われます。最近では2歳前からでも花粉症やダニアレルギーがみられることもあり、幼児期から適切な対応が望まれます。
アレルギー性鼻炎は、鼻のつらい症状のみならず、鼻が詰まって口呼吸になり、風邪をひきやすくなったり、放置すると副鼻腔炎(蓄膿)を起こしたりすることもあります。不快な症状から学習や睡眠に支障をきたし生活の質を落としてしまうこともありますので、お子さまの気になる症状がある場合は、お早めにご相談ください。
問診のうえ、血液検査や皮膚反応テストなどの詳しい検査で原因アレルゲンを特定します。
治療は、アレルゲンを除去・回避するセルフケア、抗アレルギー薬治療、舌下免疫療法があります。
室内の掃除や寝具の掃除機掛けなどによるアレルゲンの除去があります。寝具への布団乾燥機の利用も有効ですが、アレルゲンとなるのはダニの死骸や糞であり、乾燥機使用後の掃除機掛けが必要不可欠です。または、水洗いが最適です。スギ花粉に対する抗原回避は非常に難しく、スギ花粉が飛散している時期や飛散の多い時間帯に外出を控える(スギ花粉は昼前後と夕方に多く飛散します)、外出時にはマスクやゴーグルを使い、帰宅したときは玄関で衣服についた花粉を払う、洗濯ものや布団の外干しは避けるなど、家庭内に花粉を持ち込まないようにする対策が必要です。
抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)やロイコトリエン受容体拮抗薬の内服、ステロイド点鼻薬、抗アレルギー点眼薬、漢方薬などがあります。鼻汁、鼻閉、目のかゆみを抑えてくれる薬剤です。これらをお子さまの症状や重症度に応じて組み合わせて使用することで、症状が楽になります。
根本からの治癒を目指す治療方法です。
蕁麻疹は、皮膚に突然現れる赤みを帯びた膨らみや発疹の一種であり、一般的にはかゆみを伴います。これは、皮膚の血管が一時的に拡張し、血液や体液が皮膚の下に漏れることによって生じる反応です。
蕁麻疹は、さまざまな原因によって引き起こされることがありますが、その原因を追究することは非常に難しい疾患です。小児科での蕁麻疹は、ほとんどが原因不明です。思い当たることがなければ蕁麻疹、食べて出現するときは食物アレルギーの湿疹というように判断します。
蕁麻疹の原因は多岐にわたり、以下のようなものがあげられます。
蕁麻疹の治療には、抗ヒスタミン薬の服用が一般的です。重症例や長引く場合には、ステロイド薬や免疫抑制剤が使用されることもあります。症状を引き起こす誘因を特定し、それを避けることも重要です。例えば、アレルギー源の除去やストレス管理、適切なスキンケアなどが推奨されます。
蕁麻疹は皮膚の一部が突然くっきりと赤く盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡形もなくかゆみと皮疹が消えるという特徴があります。たいていかゆみを伴いますが、チクチクとした感じや焼けるような感じになることもあります。発症して6週間以内を「急性蕁麻疹」、それ以上経過した場合を「慢性蕁麻疹」と呼びます。
蕁麻疹の治療は、まず原因や悪化因子を探して、それらを取り除く、または避けるようにすることです。アレルギーが原因であれば、原因アレルゲンや刺激を回避します。薬物治療は、飲み薬や塗り薬が中心となります。
動物アレルギーは、特定の動物に対して、免疫系が過剰に反応することによって引き起こされるアレルギー反応です。猫、犬、ウサギ、ハムスター、馬、鳥類などがあげられます。
動物アレルギーの主な原因は、毛そのものではなく、動物の皮膚の剥がれた角質層(フケ)、唾液、尿に含まれるアレルゲンです。これらは非常に軽いため、空気中にも微粒子として漂っています。動物がいない部屋でも症状が出る理由がここにあります。特に猫のアレルゲンは非常に微細で、空気中に長時間漂うため、アレルギー症状を引き起こしやすいとされています。
これらの症状は、アレルゲンに触れた後、数分から数時間以内に現れることがあります。重症の場合には、呼吸困難や喘息発作を引き起こすこともあります。
最近はさまざまな種類のペットが飼われる時代になっています。可能な限り多くの種類に対して検査が行えますので、ご心配なことがあるときはご希望ください。
症状が出た時の対策としての治療法には、抗ヒスタミン薬やステロイド薬の内服、喘息のお薬、点鼻薬、点眼薬などが用いられます。